不動産営業マンを見極めるには、自分の目的を明確にする
■知識や経験が豊富でも、自分に合うとは限らない
最初から相手を騙すことを目的としているようなケースは別として、
不動産営業マンを単純に
「よい営業マン」
「悪い営業マン」
の2つに分けるのは難しいものです。
もちろん、不動産についての知識が豊富で、
数多くの取引を経験している営業マンはいます。
ただし、仕事ができる「優秀な営業マン」が、
かならずしも自分にとって「よい営業マン」とは限りません。
経験がまだ浅ければ、
所属する会社の方針や営業方法に沿って
提案することが中心になるでしょう。
一方、経験豊富な営業マンであれば、
相手が何を求めているのか、
どの程度の知識を持っているのかを早い段階でつかみ、
自社の商品やサービスのメリットと
結びつけながら話を進めることもできます。
営業である以上、
自社の利益を考えるのは当然のことです。
だからこそ、
「知識がある」
「対応が早い」
「こちらの希望をよく聞いてくれる」
といった一面だけで、
その営業マンが自分に合っているかどうかを
判断するのは難しいところがあります。
こちらの要望を何でも受け入れ、
すぐに対応してくれる人が、
自分に必要な不動産を提案してくれるとも限らないからです。
大切なのは、
営業マンのよし悪しを決めることよりも、
「自分の目的を理解したうえで、その目的に合った提案をしてくれる人か」
という視点で見ていくことではないでしょうか。
■疑いすぎるのではなく、味方になってもらえる関係をつくる
こうしたことは、不動産業界に限った話ではありません。
ただ、不動産は取引金額が大きいうえ、
一般の人にはわかりにくい専門的な情報も多く、
売る側と買う側との間に知識や情報の差が生まれやすい分野です。
そのため、十分に理解しないまま取引を進めてしまうと、
「こんなはずではなかった」
「もっと確認しておけばよかった」
「思っていた内容と違った」
と、後悔につながることがあります。
だからといって、すべてを疑い、
細かなことまで警戒しながら接すればよい
というわけでもありません。
何社もの提案を比較すること自体は大切ですが、
「どうせ売りたいだけだろう」
という姿勢で接していると、
営業マンとの信頼関係を築きにくくなってしまいます。
とくに不動産取引では、
条件に合う物件の情報を得たり、
売買をスムーズに進めたりするうえで、
営業マンとの関係も大切な要素のひとつです。
営業マンを警戒する相手と考えるのではなく、
自分の目的を理解してもらい、
必要な情報を提供してもらえる関係をつくる。
そのためには、こちら側も
「何のために不動産を買うのか」
「どのような状態を目指しているのか」
を整理しておく必要があります。
■不動産そのものではなく、「何のためなのか」に立ち返る
不動産投資について調べていると、
さまざまな意見が目に入ってきます。
「区分マンションがよい」
「区分マンションより1棟物件のほうがよい」
「築古戸建てのほうが収益を狙いやすい」
このように、情報を集めれば集めるほど、
「もっとよい投資方法があるのでは…」
と迷ってしまうこともあるでしょう。
しかし、誰かにとってのよい方法が、
そのまま自分にも当てはまるわけではありません。
資産状況や収入、年齢、家族構成、
どの程度のリスクを取れるのかによって、
選択肢は変わってきます。
そもそも、不動産投資そのものが目的ではなく、
自分が望む暮らしや将来を実現するための手段のひとつです。
だからこそ、
物件を買うこと、売ること、借りることだけに
意識を向けるのではなく、
ときどき原点に戻ってみてください。
「そもそも、何のために不動産を持ちたいのか」
「この選択は、自分が目指していることにつながっているのか」
「不動産以外の方法も含めて考えたとき、本当にこの選択が必要なのか」
こうした視点を持っていれば、
営業マンから提案を受けたときにも、
自分なりの判断軸を持ちやすくなるでしょう。
不動産には専門的でわかりにくい部分があり、
売る側と買う側で情報量の差が生じることもあります。
だからこそ、
わたし自身もこれまで培ってきた知識や経験を活かし、
お客様だけでは補いにくい部分をサポートすることが、
自分の役割のひとつだととらえています。
「それは本当に必要なのか」
「ほかの方法はないのか」
不動産のご相談を受ける際には、
わたしもこの2つの視点を忘れないようにしています。
目の前の物件や提案だけにとらわれず、ときには
「そもそも何のために不動産を持つのか」
という原点を確認することも大切です。
不動産で後悔しないためにも、
「何のために?」という目的を自分自身に問いかけながら、
納得できる選択につなげていきたいものですね。

