最適な空き家の利用法を考えよう
■マンションか戸建てかによって対策が変わる
不動産のなかでも、ご実家が戸建てである場合と、マンションといった集合住宅の場合があるでしょう。
不動産業者にとって取り組みやすいのは、マンションです。
戸建てのほうが調べることが多く、手がかかります。
たとえば戸建ての場合、境界線の問題が起こりがちです。
建物の状態も、築古の戸建てであれば、マンションよりも状態が悪いケースが多くなります。
質にもよりますが、マンションのほうが不動産としての活用がしやすいでしょう。
土地があることは戸建ての大きなメリットではありますが、売るにしても貸すにしても、マンションのほうが取引は多く、賃料や売却の相場が出やすくなります。
都心の戸建てであれば、相場は出やすいのですが、地方になればなるほど相場は出にくくなるのです。
不動産会社が受け取る仲介手数料は、取引金額に比例します。
じつは、不動産業者からすれば、取引金額が100万円でも1億円でも、手間はそれほど変わりません。
不動産業者も営利企業ですから、手間の割には仲介手数料が低いのであれば、あまり積極的に取り組みたいとは思わなくても仕方のないことではありますよね。
つまり、実家が戸建てである場合は、なおさら対策が必要になってくるのです。
■現代は空き家を利用する選択肢が増えている
実家を空き家にすることのさまざまなリスクについては、これまでもお話ししてきました。
そのため、もしかすると後ろ向きな気持ちになってしまっている人もいるかもしれませんね。
ただ、決して悪い材料ばかりではありません。
「これ以上空き家が増えるのはよくない!」
「新しい家をつくるよりも、いまある家を活用しよう!」
という風潮も高まっているので、以前よりも選択肢は増えてきています。
「地方だし、これから発展しそうもない地域だから、実家をどうするのかが思いつかない…」
と、結局何もできず放置してしまっていませんか?
でも、少し見方を変えればいろいろな考え方ができるのです。
たとえば、定住するわけではなく、たまに訪れる「拠点」として所有し続ける方法もあります。
田舎暮らしをしたい人にとっては、ちょうどいい状況を得られるかもしれません。
完全に実家へシフトするのではなく、「たまに行く程度」で考えて、田舎暮らしに徐々にシフトしてもいいでしょう。
解決策が見えにくい問題でも、何かしらの答えは存在するはずです。
「大丈夫、どうにかなる!」
という前向きな気持ちで、あなたにとっての最適解を考えていきましょう。