売り方次第で変わる! 実家売却の成功法
◼️相場をつかむには、最低3社の不動産業者に相談しよう
「実家を売るとしたら、いくらになるのだろう…」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
拙著『自宅・投資用・相続 損しない不動産売却』でもお伝えしましたが、
不動産を売却するときには「最高価格」と「最低価格」を
あらかじめ決めておくことが大切です。
その際、「相場」が基準となります。
納得できる価格で売るためには、まず相場を把握しておきましょう。
相場を知る方法としては、自分で実際に物件を見て回ることや、
不動産ポータルサイトで
同じ地域の売り出し物件を検索するのが効果的です。
加えて、不動産業者から直接話を聞くことも欠かせません。
相談する際は、最低でも3社とやりとりして比較するのが得策です。
◼️投資用として売ると価格は下がる
不動産は、売り方や用途によって価格が変わります。
同じ物件でも、自宅として売るのか、
賃貸に出す投資用物件として売るのかによって、
値段に差が出るのです。
投資用物件は、自宅用より安くなります。
理由は、評価方法が異なるからです。
自宅用の場合は実勢価格(相場)を基準にしますが、
投資用の場合は「どれくらい家賃収入を得られるか」
という収益性で評価されるため、
相対的に価格が低くなってしまいます。
さらに、購入者がローンを利用する場合にも違いがあります。
自宅購入なら住宅ローンを使えますが、
投資用では融資基準が厳しい事業ローンになるため、
買える人が多くなります。
つまり、自宅用としての購入希望者が少ない場合、
競争が起こりにくく、結果的に価格が下がるのです。
こういったことも投資用物件が安くなる要因になります。
すでに賃貸に出している物件は、
自宅用として売ることはできません。
その場合は、投資用物件としての価格で
売れると考えておきましょう。
投資用として売却を検討する場合は、
地元の不動産業者だけでなく、
投資用不動産を専門に扱う業者に相談したほうが、
買い手を見つかりやすくなります。
また、最初は自宅用として売り出し、
1年以上売れなければ投資用に切り替えて
値段を下げるといった方法もあります。
売り出す際に「投資用としても利用可能」と打ち出すことで、
購入希望者の層を広げられるのも有効な工夫です。
◼️売れにくいときは「身近な買い手」を探してみよう
都市部では、不動産の売買が盛んに行われているため、
レインズ(不動産業者専用の物件情報システム)や
不動産ポータルサイトに情報を掲載すれば、
比較的オファーが入りやすいものです。
でも、売買市場があまり活発でない地域では、
なかなか買い手が見つからないこともあります。
そういったときに試していただきたいのが、
物件の近隣に買い手を探す方法です。
とくに、隣に住んでいる人は有力な候補になります。
土地が一体化すれば利便性が増すため、
隣人にとってもメリットがあるケースが少なくありません。
実際に、「隣人に売れた」という事例は非常に多くあります。
不動産業者に相談しても、
まずは隣人に声をかけることが多いようです。
なかには、
「じつは、前からほしかったんです」
というケースも珍しくありません。
また、地域の不動産会社が事業用として
直接買い取ってくれることもあります。
このように、通常の販売ルートで売れにくい場合でも、
「身近な買い手」に目を向けることで、
思わぬ早道になることがあるのです。
売り方を工夫すれば、
不動産にはかならず新しい可能性が見えてきます。
あなたに合った最善の形を見つけていきましょう。