相続物件のトラブルを未然に防ぐポイントとは?
◾️「先々誰が引き継ぐのか」を確認してから動こう
相続物件が通常の不動産とどのように異なるかご存じですか?
相続物件が一般的な不動産と異なる理由は、
相続が発生する前はその物件が自分のものではなく、
相続が発生後は所有者がひとりとは限らないという点にあります。
具体的には、相続が発生する前の名義は親のものであり、
将来的(相続後)にその家を売ろうと考えても、
誰がその物件を受け継ぐのかまだ決まっていない状態です。
そして、相続が発生したあと、
遺産分割協議が完了する前は、相続人全員の共有名義となり、
協議が完了したあとであれば相続人のうちの誰かの名義になります。
重要なのは、「売却する」「賃貸に出す」「自分で住む」前に、
その物件を「いつでも動かせる状態」に整えておくことです。
つまり、将来的に誰がその物件を引き継ぐかが決まっていると、
具体的な行動プランが立てやすくなります。
物件を売却する際には、
相場を調べることや物件の状態を確認することが欠かせません。
でも、それだけではなく、現在の名義人が誰であるか、
将来的に誰の名義になるのかを把握することも重要です。
もし、物件が共有名義になる場合は、
複数の名義人で話し合いが必要になるため、
それに向けた準備も必要になります。
これはもちろん、売却に限った話ではありません。
賃貸に出すにしても、自分で住むにしても、同じように重要なことです。
売却や賃貸を進める前に、本当に売っていいのか、貸していいのか、
また、物件が実際に売れる状態なのか、
貸せる状態になっているのかを明確にすることが大切です。
これを確認せずに進めてしまうと、不動産業者のいいなりになったり、
あとでトラブルが発生したりして、後悔したりすることになりかねません。
大切なのは、物件を「いつでも動かせる状態」に整えておくことです。
この点をまずは押さえておくことが不可欠ですので、
ぜひ心に留めておいてくださいね。