不動産を少しでも高く売るためのポイントとは?
■内見に備えて自宅をキレイにしておく
不動産を少しでも高く売るためには、いくつかポイントがあります。
今回は、注意すべきことについてお話ししますね。
自宅を購入する人は、基本的に「ファミリー」です。
そのため、内見で実際に物件を見てから、購入を検討する人が多く見られます。
いま住んでいる物件であれば、しっかりと掃除をしておくことが大切です。
すでに空き家になっている物件を見せる場合は、「ステージング」という手段で、実際に住んでいるイメージを演出すればいいでしょう。
ステージングとは、室内に家具や照明などを置くことで、内見者にいい印象を与えるための演出です。
家具も何もない状態で見てもらうよりも、生活感が見えるとイメージしやすくなります。
ですから、モデルルームとまではいかなくても、レンタルで机やダイニングテーブルなどを調達し、置いておくのです。
生活をイメージできたほうが、購入希望者が内見にきたときに、購入を検討しやすくなります。
多少お金がかかりますが、選ばれやすくなるはずです。
なお、自宅売却時には、その後賃貸物件に住むのでなければ、同時に購入を進めることになります。
その場合は、どちらかが先行しすぎてもよくありません。
タイミングを見ながら進めていくことが必要です。
短期的に賃貸住宅に住むという選択肢もありますが、その場合は2回引っ越しをすることになります。
■投資用物件は「情報の出し方」がポイント
投資物件の買主は、投資家です。
自宅を買う場合とは見方が違う分、情報の出し方も違ってきます。
「賃貸」という要素が入ってくるので、収益性、立地、管理状態、賃貸需要といった情報をいかにしっかり出すか…。
ここがポイントになるでしょう。
購入者も、プロの不動産会社や経験豊富なセミプロ、専業・兼業大家さん、これから不動産投資をはじめる一般層まで…と幅広くなります。
どのような人を相手に、どのような戦略をとっていくのかということも、考えなければいけません。
相場は、自宅物件と投資用物件の場合で異なります。
いま現在は、同じ物件であっても自宅向けで売ったほうが、高値がつきやすいのです。
その理由は、融資の違いにあります。
自宅用であれば、投資用と比べて審査基準も条件も、いい住宅ローンが利用できます。ですから、低金利でお金を借りられるのです。
その分、買う側も高値で買ってもいいと思いやすくなります。
■相続に関わる物件は、タイミングが左右する
相続に絡んだ物件を売る場合は、相続が起こる前か後かで売り方が変わります。
つまり、「誰が売るのか」によって変わってくるのです。
相続発生後で遺産分割協議が終わっていなければ、相続人全員で合意をしなければ売ることができません。
相続発生前に売ったほうがいいかどうかは、一概に言えない部分があります。
相続は、不動産のことだけではなく、トータルで財産を考えなければいけないからです。
また、大半の人の場合、持っている不動産は自宅だけでしょう。
そのため、相続税もかからないケースが多いのです。
自宅だけ持っている人が自宅を売るとなれば、ひとり暮らしで施設に入るようなパターンが考えられます。
その場合、もし所有者が認知症になれば、売ることができなくなってしまうのです。
ですから、早めに考える必要があります。
相続のポイントは、
「不動産だけではなく、そのほかの資産や家族状況も総合的に判断し、いつのタイミングで売ればいいのかを考える必要がある」
ということです。
相続絡みで不動産会社に相談する際には、相続に精通した担当者でなければ難しくなります。
なお、相談するときには、不動産会社は売却を成立させなければ報酬を得られません。そういったことも、忘れないようにしましょう。