実家の相続後、リフォームせずに貸すという選択もある
◼️リフォームを前提にせず、「DIY賃貸」という選択肢も視野に入れよう
「相続で譲り受けた実家を賃貸に出す場合、
リフォームはしたほうがいいでしょうか?」
この質問をよくいただきます。
結論から言えば、これは「考え方次第」です。
最近では、リフォームをあえて行わない
「DIY賃貸」 という方法も注目されています。
DIY賃貸とは、家主がリフォームを行わない代わりに、
入居者が自由に内装を変えたり、
設備を整えたりできる条件を設けて貸し出すスタイルのことです。
「自分らしく住まいをつくりたい」という入居者が増えており、
むしろ手を加えないほうが喜ばれるケースもあります。
また、家賃相場に対してリフォーム費用をかけすぎると、
思ったほど収益が得られないこともあります。
収支のバランスを見ながら、
「リフォームをしない」という選択もある ということを、
心に留めておきましょう。
◼️まずは土地の「用途地域」を調べて、できる事業を確認する
実家を賃貸に出す際、立地によっては住宅として貸すよりも、
事業用として活用したほうが向いている場合もあります。
「住宅向きではない」と感じても、諦める必要はありません。
いまは用途やニーズに合わせた活用方法が増え、
事業用として貸し出すケースも多く見られるようになっています。
ただし、どんな土地でも自由に使えるわけではありません。
土地の利用方法は「都市計画法」という法律で定められており、
そのなかで「市街化区域」に指定された地域には、
13種類の用途地域が設定されています。
たとえば、静かな住宅街に大きな工場を建ててしまうと、
近隣の住民に迷惑がかかりますよね。
こうしたトラブルを防ぐために、
用途地域ごとに建てられる建物や
行える事業の種類が定められているのです。
そのため、実家の土地を事業に活用したいと考える場合は、
まず 「用途地域」 を確認しましょう。
どのような業種・業態が可能なのかを把握しておくことで、
無理のない活用計画を立てられるようになります。

