言い出しにくい相続の話、どう切り出す?
◾️親が元気なうちに話をしよう
親御さんと実家のこと、相続について話したいと思っても、
子どもの立場としては、なかなか言い出しにくいものです。
でも、これらの話はとても大切なことなので、
どこかのタイミングで切り出す必要がありますね。
やはり、親御さんが元気なうちに話をしておくことが重要です。
コラムでも、「こんなふうに切り出してみては?」
というさまざまなパターンを提案します。
ぜひ、参考にしてみてください。
それでも困ったときには、
ぜひ拙著『損しない実家相続のコツ』を見せてあげてくださいね。
◾️親に寄り添う伝え方をする
まずは、基本的な切り出し方をご紹介します。
「元気なうちに聞いておきたい」
「母親のことを考えて、対策をしておきたい」
「もしものときに、誰が面倒を見る?」
「途中で変わってもいい」
「認知症対策が気になっている」
このように伝えてみて、あくまでもいまの考えであって、
途中で変わってもいいという前提で、
話をしてみるのもひとつの方法です。
親御さんとしても、少なからず
「自分が認知症になったらどうしよう」
「判断ができなくなったらどうしよう」
と心配しているかもしれません。
だからこそ安心しておけるように、
「元気なうちに聞いておきたい」
と話すことは大切です。
「もし、おとうさんに何かあったときには、
おかあさんのことを考えておきたい」
と話題を切り出すことは、
おとうさまやおかあさまの気持ちに
寄り添った方法であるといえます。
「もしものときに〜」という言葉をきっかけに、
ご実家や相続について話し合うのも効果的です。
◾️第三者や自分を事例に話し始めるのも効果的
「じつは、友人の親が急に亡くなって、揉め事が起きている」
「もし自分が亡くなったらどうなるのか…」
といった第三者の事例を持ち出して、
急に親が亡くなったことで問題が発生した話を切り口として、
「うちも心配になってきた」
と話し始めるのもいい方法です。
子どもの立場から、
「もし、いま自分が亡くなったらどうする?」
と親に伝えることで、
親御さんとしても「もし、自分が亡くなったらどうなるのか…」
と考えるきっかけになるかもしれません。
そこから、実家や相続について話を進める方法もあります。
◾️まずは兄弟姉妹に相談する
親御さんと話をする前に、
まずは兄弟姉妹に相談しておくといいかもしれません。
兄弟姉妹を無視して自分だけが親御さんと話をすると、
抜け駆けや何か企んでいるのでは…、
と思われてしまう可能性もあります。
できるだけ、家族間や相続人間で
オープンに話をすることが重要です。